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18話:愉笑虐猫 森の中の今は使われていない孤児院。 かつては子供達の声が響いていたであろう大広間で、 青い猫獣人の少女井本萌実は支給品である旧式自動拳銃、アストラM902を眺めていた。 予備の弾倉もセットで支給されておりしばらくは武装の面においては心配は無さそうだ、 と、萌実は思う。 「どうしようかなぁ、んふっ、どうしよっかなぁ」 楽しそうな様子、その顔からは恐怖や困惑と言ったものは感じられない。 心の底からこの催しを愉しんでいる――そういった感じである。 「誰か、来ないかなっ。来たらこれで頭ぱーんってしてあげるのにー」 無邪気な口調とは裏腹に発言の内容は物騒極まり無い。 誰が聞いてもそう思うであろう。 彼女は実際に思想がかなり危険な部類に入る。 もっともそれは彼女自身だけの原因では無いのだが。 ◆ (やっと建物見付けて休もうかなと思ったのに、危なそうな女の子がいるぅぅ、最悪だわ……) 青白毛皮の雌人狼、アドレイドは扉の隙間から奥に居る猫少女の様子を伺い落胆していた。 軍事施設跡にて殺し合いをやる気になっている参加者をやり過ごし、 森の中を歩き回って疲弊した末ようやく休めそうな建物を見付け中に侵入したのは良いが、 建物の中にも、「やる気」になっている参加者がいたのだから無理も無い。 いい加減に休みたいと思っていたがとても無理そうだ。 (あれは…「井本萌実」って子かな? ここはやっぱりやり過ごすのが良いわね、銃持ってるっぽいし、逃げよう……) こちらの武装は木製のバット。 身のこなしには自信はあったが流石に銃相手に大立ち回りを演じられる気はしない。 余程腕の立つ者なら銃相手でも剣や槍で突っ込み勝利出来るとは聞くが、 アドレイドはそこまで自信過剰にはなれなかった。 足音を立てないようにそっと扉から離れようとした。 バキッ 「!!」 しかし足元に落ちていたプラスチック製のトレイか何かをうっかり踏み付け派手に音を鳴らしてしまう。 肝が一気に冷却されていくのをアドレイドは感じた。 「……誰かいるの?」 扉の向こうから少女の声と近付いてくる足音が聞こえ、アドレイドの脈拍数が跳ね上がる。 (やばい! やばい! 早く逃げないと!!) 気付かれたのならもはや忍び足の必要は全く無い。 アドレイドは侵入してきた裏口、では無く表玄関の方に向け駆け出した。 間も無く背後で扉が開く音が聞こえた。 「いーたー待ってよー」 ダァン! ダァン! 「うわぁあ!」 楽しそうな声を発しながら銃を発砲してくる少女に恐怖を覚えながら、 アドレイドは必死に玄関口を目指す。 そしてようやく辿り着いた、が、そこに待っていたのは残酷過ぎる現実。 玄関口は表から板で打ち付けられてしまっていた。 「嘘ぉおおおお!!」 そう言えば入ってきた裏口も表から板で打ち付けられていた形跡があった。 誰かが無理矢理剥がしたのだろうが表玄関にその行為は適用しなかったのか。 これなら裏口に向かっておけば良かったとアドレイドは後悔したが最早後の祭り。 「畜生、こうなったら」 ならば自分がその行為を適用してやろう、と、アドレイドが思ったのかどうかは不明だが。 「らあぁああああぁああ!」 少し距離を付け、封鎖された木製の玄関扉に向かってアドレイドは突撃していった。 ガシャアアァアアン!!! 派手な音と共に打ち付けていた板ともども玄関扉は、 アドレイドの体当たりにより吹き飛んだ。 「ぐうぅ!!」 扉やガラス片と共に強か地面に身体を打ち付け、身体中が痛む。 しかしそれに構わず、アドレイドは森の方向に向け再び走り出した。 ダァン! ダァン! ダァン!! 三発の銃声がアドレイドの背後より響く。 「ぐっ…?」 背中から腹部にかけ何かが貫くのをアドレイドは感じた。 弾が当たったのかもしれないが、今はそれを確認するような余裕は無かった。 走る事は出来る。走れる限りあの少女からは逃げなければならない。 「ああぁあああぁあああ!!!」 傷の痛みと恐怖を紛らわすためか、アドレイドはあらん限りの大きな絶叫を発しながら、 雑草に埋もれつつある森の中の道を走って行った。 「……逃がしちゃったかぁ、流石に人狼だね、一発当たっても効かないかぁ」 玄関付近で逃げていく人狼の背中を見詰める猫獣人の少女、井本萌実。 「まあ良いかぁ……まだ他にも沢山いるだろうしね。私も移動しよっかなー」 尚も楽しそうな様子で、萌実は孤児院の中へと戻って行った。 【早朝/D-3孤児院】 【井本萌実】 [状態]健康 [装備]アストラM902(15/20) [持物]基本支給品一式、アストラM902の弾倉(5) [思考・行動] 0:殺し合いを楽しむ。 [備考] ※特に無し。 【早朝/D-3孤児院周辺の森】 【アドレイド】 [状態]背中から腹にかけて貫通銃創 [装備]木製バット [持物]基本支給品一式、カップラーメン詰め合わせ(カップラーメン×8) [思考・行動] 0:自分優先。生き残る。 1:井沢るな、井本萌実を警戒。 [備考] ※特に無し。 ≪キャラ紹介≫ 【井本萌実】 いもと・もえみ 青い猫獣人の少女。バストが大きく幼い顔付きの美少女。 身体能力、生命力、戦闘能力どれを取っても常人離れしている。 軍の兵器開発部による「死体より兵士を生み出す計画」によって生まれた生体兵器の一人で、 小神さくらの後発兵器に当たる。さくらに比べ感情の発露や意志疎通のレベルが高まっているが、性格的に難がある。 ≪支給品紹介≫ 【アストラM902】 井本萌実に支給。予備弾倉5個とセット。 ドイツのマウザーC96をスペインのアストラ社がコピーした自動拳銃。 M902は弾倉を延長し、セミ/フルオート切り替え機能を付けた改良型。 前:獣慾 次:ひとりでいろいろできるかな ゲーム開始 井本萌実 次:You took the best parts of my life 前:より身近なんだ生死 アドレイド 次:You took the best parts of my life
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第321話:いざないの泉にて 放送より1時間45分ほど―― いざないの洞窟、その前で青い水をたたえる泉。 前の二人が扉に消えてから、泉のそばは風と木のざわめきだけが流れている。 静かで穏やかな調和を崩さないままにそこへ近づく人影が1つ。 盲目となった賢者、クリムト。 その足元の水の中に明らかに異質な流れが渦巻いているのを感じていた。 光を失ってより、ゆっくり、ゆっくりと大地を踏みしめ東へ向かった。 その道中、残された四感に加えて次第に気配、とでもいうようなものを より鋭敏に感じ取れるようになっていくのがわかる。 耳に入る音、肌に触れる空気、土や緑の香り。それらを己の中の知識とかけあわせてゆく。 堅固たる大地、流れる風、命の息吹。姿を見るのではなく形を『感じとる』力。 それはもって生まれた才能の故だろうか、それともたゆまぬ鍛錬と克己の精神の結晶か。 つい先程より後方にある気配は、三度会う血の香りをまとった少女。 どうやら私の後を追ってきたらしい。 彼女のような存在もまた全てと等しく私に与えられている試練、課題なのだろう。 我が未熟な力でどこまでやれるだろうか? わずかの間背後に意識を向ける。 これより先に続く世界にも険しい困難が待つのは間違いない。 「では、行くか」 簡潔にこの世界に別れを告げ、賢者は静かに次世界へと歩みを進める。 【クリムト(失明) 所持品:力の杖 基本行動方針:誰も殺さない。 最終行動方針:出来る限り多くの者を脱出させる】 【現在位置:新フィールドへ】 「なーーによあいつ!とっくに気付いてたくせにっ!!」 ぼろぼろの身体が悲鳴を上げている。 強靭な意志力でここまで歩いて来たアリーナが、あの嫌味な背中に追いついたのはついさっきである。 すぐにでも叩き殺したいところであったが肉体的にも、そして時間的にも限界は近い。 とりあえず移動を優先して身体を引きずっていく。 旅の扉が放つ青い光に包まれて、 わかってるくせにこちらを気にしないあの賢しげなムカツク奴は行ってしまった。 自分を見下ろしたあのなんともいえない表情をした顔がちらついている。 思い出すだけで心がささくれていくのがわかる。追い払うように大声を出した。 「ほんっっとに!覚えてなさい!後悔させてやるから!!」 はあ、大声出しただけでも疲れる。これも全部あいつのせい! ようやく泉のふちにたどりつくと、崩れるように座り込む。 とりあえず水、と旅の扉のせいでやたら青い水面に手を伸ばし、一休み。 「よしっ。絶対に生き残ってやるから!」 決意も新たに、いくらか元気も湧いてくる。身体の痛みだって、今は感じられない! おもいっきり地面を蹴って、アリーナも旅の扉へ飛び込んでいった。 【アリーナ2(分身) (HP 1/6程度) 所持品:E皆伝の証 E悪魔の尻尾 第一行動方針:出会う人の隙を突いて殺す、ただしアリーナは殺さない 最終行動方針:勝利する 】 【現在位置:新フィールドへ】
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フェイト・T・ハラオウンは一人耐えていた。 ――身を焼く熱さに、渇きに、飢えに。 身体のナカにはいっているモノによって身体中が焼け付くような熱に苛まれてる。 「はあっ……はぁぁ……」 熱を少しでも逃がそうとするかのように、ただひたすら獣のように息を荒げるしかない。 それでも抜けきらずに身体は内側から火あぶりにされているかのよう。 身体中が上気し、長く美しい金髪は溢れる汗で額に張り付き普段とは違う艶やかな輝きを見せる。 汗は額だけでなくいたるところから溢れ、特に背中などは濡れたシャツが張り付き、下着が透けて見えてしまうほど。 さらに、身を焼く熱以上にフェイトを苛むのは”渇き”と”飢え”。 ――ホシイ ――ホシイホシイホシイ 体内で燃え盛る炎に悲鳴を上げる体の本能が炎を鎮める消火剤を求め、 理性という手綱では止めきれぬほどに暴れまわる。 ――ハヤクハヤクハヤク 消火剤を出してくれるモノはいくらでもあるのだ。 理性を捨ててしまえば、持てる能力全てをもって消火剤を求めれば、すぐ楽になれるだろう。 だが魔導師としての、何より人としての知性と理性を総動員して本能という獣を押さえつける。 ――ホシイハヤクホシイハヤクハヤクホシイホシイホシイ!! フェイトは待たなければならない。 ここで、待たなければならない。 本能に流されてしまえば大衆の前に姿を現してしまうだろう。 そんなことをすれば執務官としての立場がどうなることか…… それ以上に、養母に、兄に、友に迷惑がかかってしまう。 だからフェイトは耐える。どれだけ辛くとも。 (そうだ……耐えなきゃ……) 時間の感覚がなくなりかけた頭で誓い直したそのとき―― ――足音。 足音が聞こえた。 少しずつ音が大きくなっている。近づいてきている。 (あぁ……、やっと――) 「ハイ、お冷おかわりお待たせアルー!」 ――紅洲宴歳館、泰山。 それが今フェイトがいる店の名前である。 運ばれてきたポットを受け取り、すぐさまコップに水を注ぎ一気に飲み干す。 (駄目だ……、まだ――) ――口内の痛みが、熱が消えない。 注ぐ、飲む。 注ぐ、飲む。 注ぐ、飲む。 気がつけば既にもうポットの中身は半分ほどにまで減ってしまっていた。 (何でこんなことになってるのかな……) 仕事を終え、食事をしてから帰ろうとしたのがいけなかったのか。 商店街を歩いていたら久しく中華料理を食べていないな、と思ったのがいけなかったのか。 とりあえず目に入った中華料理店に入ったのがいけなかったのか。 自分でメニューを選ばず、気が良く親友に声が似ていた店長おすすめの品を頼んだのがいけなかったのか。 そんな現実逃避をしたくなるほど目の前の赤いソレは減っていない。 まだ、半分以上も―― 結局、最後まで食べきることが出来ぬまま店を出ることになった。 その後しばらくの間、フェイトが胃痛と痔に悩まされたのは言うまでもない。 小ネタへ
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▼タグ一覧 イースターエッグ ニワトコの花言葉=苦しみを癒す ミラクルアイ 委員長 朱雀組 赤髪 金髪 高校生編における上海アリス幻樂高校1年朱雀組の生徒。16歳(中学生編換算で14歳)。 礼儀正しく真面目な性格で、平等な考えを常に持っている。朱雀組では学級副委員長を務めている。 好きなものは卵料理。嫌いなものは鶏肉料理(特に某揚げ鶏屋の看板を見ただけでめまいがするらしい)。そのため焼き鳥撲滅派の永夜区にある夜雀亭の常連。 卵料理に限るが料理の腕前はあり(卵料理以外は結構劣る)、喉の痛みを癒す卵料理が得意。 鳥頭を自称しているが実際は賢い方。その為ごまかす際に鳥頭である事を自称する事が多い。 両親は四季映姫が裁判官を務める裁判所の職員。その為リリーBの事も知っている。 (ただし中学生編では諸事情で宝珠町金剛区の私立大金剛石学園に在籍していた為、リリーB本人は彼女を知らなかった) 頭の上に常に小さなヒヨコのぬいぐるみを乗せている。これは彼女のお気に入りらしいが授業中はちゃんとしまっている。 イースター・コカトリス 「奇跡が生み出す神秘の卵!イースター・コカトリス!」 ミラクルアイのニワトリ担当。 朱雀組生徒がミラクルピーストになったのに対抗すべくシンキの手でミラクルアイの一員に仕立てられた。 正体は朱雀組所属の真面目な学級副委員長・庭渡久侘歌。イメージカラーは柿色。 衣装は上半分が柿色のウエイトレスの衣装・下半分が照柿色のスカートとなっており、 仮面は柿色(鶏冠部分は茜色)の鶏を模しており、鼻の部分が鋭い嘴を模している。 両手には手の甲には鶏の羽模様、手のひらには卵模様が描かれた白い手袋を装備。 背中には羽が生えており(一応空も飛べるが鶏故に長くは飛べない欠点がある)、 尻尾は鶏の羽ではなく何故か蛇の尻尾(これは自身の名前にもあるコカトリス由来)がある(巻付き等に応用している)。 足は鶏の足を模して若干黄色がかったロングブーツ。跳躍力や速度もアップしている。 卵を自在に操る事が可能で、手袋を嵌めた手から卵を出す事が出来る。 この卵はミラクルマスク(仮面)が見たり、自身が想像したものを複製して卵にする事が出来る。 片手から繰り出すと大きさが鶏の卵相応に小さくなってしまう(ただし素早く生み出せる利点はある)。 両手から繰り出せば元の大きさで生み出す事は可能で、大型の卵は自身で転がして攻撃する事も。 卵は生み出すだけでなく、閉じ込める事も出来る。相手を卵に閉じ込める他、刷 り 込 み(インプリンティング)(*1)で一時的にメロメロにする事も可能。 卵はスカートのポケットに幾つかストックが可能である他、卵の殻の硬さは自身で調整が出来る。 (その気になれば卵の殻を別のものに置き換える事も出来るので、チョコ●ッグを自分で作る荒業も可能)
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【検索用 きょうせいとせんふう 登録タグ 2021年 VOCALOID v flower き すくり やまぐち 曲 曲か】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:やまぐち 作曲:やまぐち 編曲:やまぐち イラスト:すくり 唄:flower 曲紹介 叫ぶ。 曲名:『叫声と旋風』(きょうせいとせんぷう) やま(maya)氏のVOCALOID処女作。 歌詞 (PIAPROより転載) 風を切って走り抜けた 心は故郷に置いたまま 霧の中、吐いた愚鈍な言葉を拾って なんて、つまんない事ばっか 書いて、至上の独白を 雨の中、駆けた重たくなった鈍い雨 みんなそうさ分かってる 深い絶望を味わって 白銀で出来た足枷を 踏み壊したがってる 欲しいものばっか仕方がない 不安のない今を頂戴 こうしたい、ああしたい、なんて 君はいいなぁ 「神様なんていない」そんなのは痛いなぁ エンドロールまで浅い失望を繰り返していて! 「愛されていたい」なんてそんなのは醜いよ 微かな願いの叫びだけじゃ風に巻かれるだけ! 風を切って走り抜けた 炎は故郷に置いたまま 雨の中、欠けた心の痛みを海へ捨てて 吐いて、欲しい物、事全部 書いて、手に入る物一部 僕の持っている力じゃどうもまだ足りないみたいだ みんなそうさ、見られてる 暗い深淵に横たわって 白銀で出来た足枷を やっと取り外した 欲しいものばっか仕方がない 不足のない今を頂戴 こうしたい、ああしたい、なんて 君はいいなぁ 「神様なんていない」そんなのは痛いなぁ エンドロールまで浅い失望を繰り返していて! 「愛されていたい」なんてそんなのは醜いよ 微かな願いの叫びだけじゃ風に巻かれるだけ! 叫び声が聞こえる 滲んだ泥を掬う。 記憶の底に眠る ほんとの歌を歌う。 叫び声が聞こえて、本当の偽りない自分の声が 何度も描いた正しい夢を暴れる風に巻き込んで 「信じるなんて無様」そんなのは暗いな 最終回まで一筋の希望を見つめていたいんだ 「返してくれよ」なんてそんなのは辛いだろ 微かな願いの叫びを背中の風に絡ませて 風は僕の味方をしてくれている コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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キョン子「ひゃぁっ……!あぁあああっ!(大きくのけぞりながら、古泉の背中に爪を立てる) 古泉「あ…はいっ…た…(今まで経験したことのない、ぬめった感覚を亀頭で感じ、体がこわばる)」 キョン子「こいず……(なっ……何だこれ…っ!ありえないっ!)ぉ…おぉきいって!何だこれ!ヘンっ!(じたばた)」 古泉「…はい……っ(名前を呼ばれ、反射条件でキョン子を抱き寄せる。肘を立てて体制を整え) (なんで…こんな……熱いし…う。ヒクヒク蠢いて…る。すごい…吸い込まれる…)」 キョン子「…ぃあっ……やっ(じっとしていることに耐えられないのか、上半身をよがらせる)」 古泉「くっ…もtt(快感に、理性が本能に取って代わられそうになるが)(落ち着け…落ち着け古泉一樹…。ゆっくりだ、ゆっくり……)」 (開いている手でキョン子の髪を梳き、顔を撫でる)(静かに腰を前進させる) キョン子「……やぁ……はっ(は…入ってくるっ……や…も…奥とか)む…もぉ…(なんとかして熱を逃そうと、足をじたばた。小刻みに震える)」 古泉(さすがに……だんだんキツ……。――ん!?) キョン子「ひっ(喘ぎとは違う、空気がかすれたような音を出す)――――――――ぁぁぁっ!!」 古泉(今の……(思考が一時停止)) キョン子「ぃたああぁぁっっ!古泉!こいずみぃいっっ!!(背中に爪を立てて、激しい痛みに必死で耐える)」 (とろりと、中から血が流れてくる) 古泉(やっぱり……破瓜…っ!)「だ、大丈夫ですかっ!(腕の中のキョン子を、しっかり抱きとめる)」 キョン子「痛い……こいずみ、こいずみぃ(痛みを紛らわすために、古泉の背中を叩く。生理的な涙がぽろぽろあふれ出る)」 古泉「(痛がっているキョン子と、血が垂れてきたのを見て)…すいま…‥っく。 (速かったんですか? もうちょっと時間をかけてあげるべきだったんでしょうか)」 キョン子「ひ…っ…く。何これ…痛いっ……痛いよぉ(古泉の背中を、力なく叩いたり引っ掻いたりしながら、ぐずぐずと泣き崩れる)」 古泉(こんな……泣かせてしまって……っ) (左手で背中をさすってやりながら、右手でキョン子の頭を抱え込む) キョン子「……痛…っ…ひっ(しがみつきながら、嗚咽で震える)」 古泉「………うん(幼子をあやすように、背中をゆっくり撫でながら、髪やこめかみにキスを落とす)」 キョン子「ごめん……俺…痛い。 こいずみ…やさしーのに…痛い…っ(泣きながらなので途切れ途切れです)」 古泉「……(……今の、は……反則です)(軽く抱きよせ) 破瓜の瞬間は誰でも痛いですよ。一度だけですから(撫でながら何度もキス。)」 キョン子「うん……もうちょっと……待っ」 (古泉と共に、しばらくお待ちください) キョン子(ぐずりがだんだん落ち着いてくる) (……うん…も、そろそろ……。……え? キス……?(やっと、古泉が落としてくるキスに気付く余裕ができました) もしかして…こいつずっと…? 背中をさすってくれているのも…) 古泉(うわぁ…シーツ、赤いですよ。血尿の人がお漏らししたら、こんな感じなんでしょうか。←わりと下らない) キョン子(愛されているのを実感して、体温が3度くらい上昇する感じ) 「…………こいずみ…(顔を古泉の胸に埋める)…お前でよかった……(掠れ声&極小さい声)」 古泉(腕の中のキョン子が大人しくなったのを見て) 「……あ、もう大丈夫なんですか?(開いているほうの手で、涙の跡をぬぐってやる)……? 何か言いました?」 キョン子「いや……。ありがとな、だいぶ楽になった」 古泉「はい…(キスを、今度は唇に落とす) (…ということは、続けていいんでしょうか…? あんなに痛がっていたのに、続けるなんて出来るんでしょうか…。 でも続けたいですし。正直、ちょっと…想像以上に気持ち良すぎるというか…)」 キョン子(戸惑っている様子の古泉を見て) (…何考えているか思いっきり想像できるな…。そりゃあ、俺だってちょっとは、痛い痛いって泣きすぎたかもしれないけどさ…。 俺も…したいからこんなことになってるのに……。) 古泉「キョン子さん……」 キョン子「……ん?」 古泉「あの……嫌だったら拒否してください。無理強いはしません。 …続けて、いいですか?(恐る恐る)」 キョン子「……ばっっか(すごく嬉しそうにはにかむ)」 古泉「(キョン子も同じ気持ちでいることを察して)大好きですっ!(ぱあああっと笑顔。抱きしめる)」 11⇒
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208 :刹那の想い 後編 ◆PLalu2rSa. [sage] :2009/04/14(火) 00 18 11 ID diqIsyRp 「うぐっ・・・ごめん。ごめんなさい・・・」 口からはただ謝罪の言葉が漏れるだけ。 取り返しのつかないことをしてしまった。 酷い事をしてしまった。 疎遠になっていた幼馴染を気遣って、関係を修復しようとやってきてくれた祐二に。 「私に・・・祐二を好きになる資格なんてないのに。祐二の幸せを奪う権利なんて無いのに!」 いくら、祐二の彼女になれなかったからって、想いを遂げられなかったからって・・・こんな事をしていい理由になる訳が無い。 さめざめと泣き続ける私の頬に祐二の手が近づく。 「ひっ・・・!」 ぶたれる・・・! そう思った私は思わず短い悲鳴をあげて、仰け反ってしまう。 「あ、すまん・・・」 けど、祐二の表情は憤怒でも軽蔑でも無く・・・悲哀の表情だった。 一度、私の頬に伸ばした手を戻して、今度はゆっくりと私に近寄ってくる。 そして、私の身体に腕を伸ばす。 ぴくり、と震える身体。 祐二はゆっくり、ゆっくりと私の体をその腕の中に納めていく。 「あっ・・・」 私の体は祐二にすっかり抱きしめられていた。 どうして?という疑問だけが私の頭の中を駆け巡る。 少なくとも、私は祐二に殴られても仕方無い事をしたのだ、それなのに、抱きしめられている意味がわからない。 「ゆう・・・じ?」 「刹那。俺、お前に謝らなくちゃいけない事が沢山あるわ」 ぎゅう、っと。 祐二は私の身体を強く抱きしめる。 それと同時に私の頭の中はより混乱していく。 謝る? いったい祐二は何を言っているのだろう・・・私に謝られることはあっても、謝ることなど何も無いはずだ。 「えー、まず第一にお前がここまで追い詰められてるのに全然気づけなかった事だ。こんな事ならもっと早くお前に晩飯の世話を泣きつくんだったって、後悔してる!そしたらもっと早く気がつけたのにな」 これだけの事をしても祐二はまだ私の事を気にかけてくれるのだろうか? 209 :刹那の想い 後編 ◆PLalu2rSa. [sage] :2009/04/14(火) 00 20 50 ID diqIsyRp 確かに私は失恋して、こんなになるまで追い詰められたけど、それはあくまで私の身勝手な祐二への想いと、ましてやそれを当人に伝えられないヘタレさが原因だ。 祐二が気に病む事じゃ無い。 「それから第二にお前が俺の事、その、好きだって知らなかった!全然気がつかなかった!鈍感で済まん!・・・そのうえお前の前で亜衣の事で惚気たりして・・・ホント・・・すまなかった!」 なんか・・・祐二、テンション変じゃない? なんか無理に叫んでるような気が・・・。 まぁ、あんな事した私が言う事じゃないけど。 「第三!俺、お前に言って無いことがありました!・・・実は亜衣と別れました!」 「はぁっ!!?」 あれ、え?ちょっとまって。 今、こいつは何と言いやがりましたか? は?別れた?・・・え、誰と?姫宮さんと!? 「ちょ、ちょっと待って。姫宮さんと別れたぁ!?ど、どういうことなの!?」 「いや、ははは。うーん。・・・その、あいつと過ごしてるうちに自分が本当は誰が好きなのか気がついちまったんだよ。・・・俺が本当に好きなのは、亜衣じゃなくて、刹那だって」 ・・・え? 自分の思考がすべて静止した。 祐二が言った事の意味が理解出来ない。 ・・・わ、私が好き? 「離れてみて初めてわかったんだ。一緒にいて一番楽しいのは誰か。これから先、ずっと一緒にいて欲しいのは誰なのか。」 祐二が私を好き、祐二が私を好き、祐二が・・・ 頭の中でその言葉だけがリフレインする。 私は祐二が大好きで・・・でも素直に言い出せなくて・・・そのうち祐二を彼にぴったりの女に盗られて・・・その事でヘタレな私は祐二を諦めようとして・・・でも諦められなくて・・・暴走した私は祐二を縛りつけて犯して・・・。 でも、今、私は祐二に嫌われるどころか、愛の告白を受けている。 何なの?これ・・・。 「・・・ばか」 「えっ?」 「ばか祐二ィッ!!どうして、そんな、いまさら私の事好きとか!!・・・うぐぅ・・・ばかぁ・・・」 涙が止まらない。 祐二の胸の中で嗚咽を吐く。 210 :刹那の想い 後編 ◆PLalu2rSa. [sage] :2009/04/14(火) 00 22 31 ID diqIsyRp 「そういう事は、本当に早く言いなさいよ・・・馬鹿祐二」 「すまん」 私は祐二の身体を強く抱きしめ返す。 もう二度と離さない、というくらい強く。 確かに私は、祐二の彼女になるには相応しくないかもしれない。 でも、そんな私を祐二は選んでくれた。 「もう離さないんだから。もう絶対に他の女に渡して諦めたりしないんだから。・・・でも、こんな事してごめんなさい」 冷静に考えれば、いくら祐二も私の事が好きだった、って言ったって私のやった事は普通に犯罪だ。 もしもあのまま、初めての痛みに我慢して、ずーっと祐二を監禁し続けていればどうなっただろうか? せっかく姫宮さんじゃなく私を、祐二は選ぼうとしてくれていたのに。 それを自分で潰していたかもしれないと思うとぞっとする。 監禁され続けて、いずれは私を嫌いになったかもしれないのだ。 「俺も刹那の異変に全然気づいてなかったんだから、お互いさまだって。・・・あ、初めては痛いもんだぞ?」 「し、知ってるわよっ!それでも痛いものは痛いの!」 でもその痛さのお陰で、いまはこうやって祐二と抱き合っていられるわけだから、それはそれで良かったのかも知れない。 ・・・あ、でもこれから祐二とその・・・付き合っていくに当たって、その・・・また、するんだろうし。 そしたらまた、あの痛みを私は味あわなければいけないのだろうか? 正直、勘弁してほしいが、祐二としたくない訳じゃなし。 「で、でも祐二が・・・その、またしたい・・・って言うなら。してあげない事も・・・」 「いや、正直逆レイプはもう勘弁願いたいです、刹那さん」 「なっ!なぁっ・・・なぁぁーっ!!?」 顔を真っ赤にして祐二を見上げる私、そこに祐二の顔が間近にある。 せっかくのいい雰囲気を壊す祐二に文句の一つも言ってやろうと思ったけど、私はこいつの顔を今更ながらマジマジと至近距離で見て、思わず顔を背けてしまう。 唯でさえ赤くなっている私の顔が、よけいに熱を帯びる。 「お前、散々あれだけやって、いまさら恥ずかしいか?」 「う、うるさいわねっ!は、恥ずかしいものは仕方無いじゃない!」 はぁ、とため息を一息ついた祐二は、私を抱きしめていた腕を解く。 祐二からの拘束が解かれ、自然と私も祐二を抱きしめていた腕を解く。 それだけの事で、ちょっと、残念だと思ってしまう。 211 :刹那の想い 後編 ◆PLalu2rSa. [sage] :2009/04/14(火) 00 25 50 ID diqIsyRp もっと、抱き合っていたいな。 「刹那、キスしていいか?」 「なぁっ!?」 祐二の提案に驚く私。 いや、まぁ・・・あんたが寝てる間に何度となく唇を奪ってきましたけれども。 でも、そんな、あんたが自主的に私とキスしたいとか・・・そんな、恥ずかしいじゃない。 ・・・逆レイプしといて何言ってんだ私。 「嫌だって言ってもやるけどな、さっきのお返しって事で」 「ちょ、まっ・・・!」 私が抵抗するまでも無く、祐二は私の唇を奪った。 夢にまで見た、祐二とのキス。 私が一方的に彼の唇を、寝てる間に奪うんじゃなくて、彼の方から私に口付けする。 夢見心地でしばらく祐二に唇を奪われていたが、やがて、彼の方から唇を離した。 「・・・いきなりディープですか、刹那さん」 祐二の突っ込みも上の空で、私は祐二の唇が私から離れていくのをただ呆けたように見守った。 互いの唇の間に出来た唾液の橋を見つめる。 「あれ、刹那?おーい、刹那さーん?聞いてる?」 「もう一回・・・」 「は?」 光悦とした表情を浮かべたままの私は、祐二の返事も無視して、再び祐二に抱きつく。 いきなり私に抱きつかれて慌てる祐二。 私は、そんな祐二の唇を無理やり奪う。 「んぐっ・・・!」 私はそのまま、祐二の唇を凌辱し、舌を差し込む。 祐二が逃げられないように、両腕できつく祐二を抱きしめる。 ・・・私のスイッチを入れちゃったあんたが悪いんだから。 想いが通じ合った恋人同士のキスが、こんなに気持ちいいものだと思わなかった。 結局私達は、そのまま夜が明けるまで口付けを続けていた。 ・・・祐二は途中から半分寝てたけど、私は自分自身に歯止めが利かなくなっていって、結局朝日を拝む羽目になってしまった。 「もう絶対離さない、もう絶対諦めないから。ずっと傍にいるからね、祐二」 いまや完全に熟睡している祐二の耳元で、私はそう囁いた。 「起きろっ!こら、馬鹿祐二ッ!!」 212 :刹那の想い 後編 ◆PLalu2rSa. [sage] :2009/04/14(火) 00 27 44 ID diqIsyRp 「ん・・・」 私は祐二を覆っている掛け布団を勢いよく剥ぎ取ると、眠っている祐二のお腹に一撃を加える。 手に持ったカバンを直撃させたので、祐二は途端にお腹を抱えて丸くなる。 そして、その体勢のまま悶える。 「うぐぉぉぉ・・・おま、なんてことを・・・」 「あれ?幼馴染で恋人の私がせっかく、久しぶりに起こしに来てあげたのに祐二は嬉しくないの?」 しばらく声も無く、悶えていた祐二が私をジト眼で睨むもんだから、言ってやる。 ・・・まぁ、流石にやりすぎたかな? ちょっと反省。ちょっとだけね。 「うぐぐ・・・お前の起こし方が凶暴なのを忘れてた、完全に失念してた。」 「忘れてたの?通りで。あんたがいきなり、久々に起こしに来てくれー、なんて言うから変だと思ったのよ」 あの、祐二と結ばれた夜から、私たちは元の関係を取り戻しつつあった。 お昼のお弁当を毎日作ってあげる、放課後に一緒に帰宅する、勉強を一緒にする、毎朝迎えに来てあげる・・・祐二が姫宮さんと付き合い始めてから、失ってしまった日常を取り戻す。 こうやって祐二を叩き起すのも、私がいつも日課にしていた、失ってしまった日常の一つだ。 「あ、じゃあ明日からは恋人っぽく、あ、朝フェラで起こして・・・あげようか?」 「朝から何エロい事言ってんだ。普通に起こしてくれ刹那。ていうか顔が真っ赤だぞ?自分で言ってて恥ずかしかった?」 う、五月蝿いっ! 私は祐二の顔を無言で殴った。 「と、とにかく早く起きなさいよっ、学校行くわよ!」 「・・・・」 返事が無い。 どうやら先ほどの一撃で気絶してしまったようだ。 ・・・朝フェラを試してみようかな。 「腹イテェ。前より強烈になってたぞ、刹那」 「う、うるさいわねっ!」 祐二と一緒に学校へ登校する。 ただそれだけの事ながら、私にとってはとても大切な時間で、かけがえの無い時間。 祐二が姫宮さんと別れて、私を選んでくれたから、取り戻す事が出来た時間。 213 :刹那の想い 後編 ◆PLalu2rSa. [sage] :2009/04/14(火) 00 29 58 ID diqIsyRp 「叩き起したのは、正直悪かったわよ。私も久しぶりで、その、嬉しかったから、つい・・・。なんならこれからずっと朝フェラで起こし・・・」 むぐ。 祐二が私の口を慌てて押える。 そして、周りを見回している。 「頼むから往来でそういう事を堂々というのはやめてくれ」 ふぐふぐ。 祐二に口を押さえられているので反論が出来ない。 確かに登校中のこの道には、同じ学校の生徒や通勤中のサラリーマンや近所の主婦などいろんな人が通るし、現にいまもたくさんの人が私たちの周囲にいる。 私には目の前の祐二しか見えてないけどね。 私は祐二をギョロリと睨む。 「はぁ・・・。常識を弁えた俺の幼馴染の刹那はどこに行っちまったんだ・・・」 祐二が私の手を離す。 常識など知った事か。 そんなものの為に祐二を諦めそうになった昔の私は死にました。残念。 「幼馴染で、祐二の恋人ならここにいるじゃない。それで十分でしょ?で、結局どうやって起こして欲しいのよ?」 「いや、普通に起こして欲しいんだけど」 それじゃ、つまんないじゃない。 そう言おうとして、私は思わず言葉を飲み込んでしまう。 目の前に、突然その人物が現れたから。 その人は祐二の元恋人で、私も何度かあって話したことがある人。 「姫宮・・・さん」 すらっとした長身に、腰まで伸びる長い黒髪。 女の私から見ても清楚で恵まれてると思う美人。 整った顔立ちで、一見すればどこかのお嬢様のようにも見える。 ・・・本当に、こんな美人さんがよく祐二を彼氏に選んだものだ。 その超絶お嬢様美人の姫宮さんが、いま私たちの目の前に立ちつくしている。 「あー、亜衣。・・・その、久しぶり」 祐二が片腕をあげて、なんだか間抜けな挨拶をする。 対する姫宮さんは祐二の言葉に返事を返さず、ただ黙ってこちらを睨みつけている。 ・・・うわぁ。怒ってる、怒ってるよ。 私の知っている姫宮さんは終始笑顔の、女神様みたいな女の人だったから、いまの彼女の表情はものすごく怖い。 すごく鋭い視線で私の事を睨みつけている。 214 :刹那の想い 後編 ◆PLalu2rSa. [sage] :2009/04/14(火) 00 31 55 ID diqIsyRp 「あなたみたいな人の方が良いだなんて。・・・おかしいよ、祐二君」 姫宮さんからものすごい殺気を感じる。 私は思わずたじろいで、祐二の腕に抱きつく。 祐二の顔を見上げれば、流石にバツが悪そうな顔をしてる。 て、言うか全然ちゃんと別れられてないじゃない。 姫宮さん、どう見ても未練たらたらなんですけど。 「私の方がこの人よりずっとずっといいのに。幼馴染ってだけで祐二君に選ばれて・・・そんなの、許せないよ」 うわぁ。 これって修羅場じゃないの?祐二。 どうすんのよ、これ? て、いうか姫宮さんがここまで祐二にご執心だったとは思わなかった。 振られたんだからあきらめなさいよ。 「こんなのおかしいよ。絶対おかしい。・・・この人がいるから祐二君が私から離れていっちゃうんだ・・・!」 「まずいっ・・・!!」 いきなり、姫宮さんが私に向って走り出した。 私はいきなりの彼女の行動に何も出来ずにただ茫然と立ち尽くしていた。 そして、祐二が突然私を抱きしめても、何も出来ずにただ立ち尽くしていた。 「ぐあっ!」 私を庇った祐二の背中に姫宮さんがぶつかる。 ・・・私は祐二に抱きしめられている。 姫宮さんはそんな祐二の背中に抱きついている。 何?これ。 傍から見たら三人の男女が朝から抱き合っているという摩訶不思議な状態になっている。 でも、そうじゃない。 私は祐二の背中を見る。 「うあ、あああ・・・・ああああああっ!」 私の口から声にならない声が漏れる。 祐二の背中には、姫宮さんが手に持っている包丁が突き刺さっている。 ドクドク、と血液が、祐二の血が出て行ってしまう。 「くそ、いてぇ・・・刹那、」 祐二が私の名前を呟くと同時に、崩れ落ちる。 嘘、こんなの嘘だよね? 私は地面に崩れ落ちた祐二の体を慌てて抱きしめる。 地面いっぱいに祐二の背中から溢れ出た血液が染みを広げていく。 215 :刹那の想い 後編 ◆PLalu2rSa. [sage] :2009/04/14(火) 00 34 27 ID diqIsyRp 「祐二!嘘だよ、こんなの嘘だよ!いやぁぁぁぁっ!」 「どうして!?どうしてその女を庇うの!?どうしてよ祐二君!」 祐二を刺した女が何か叫んでいる。 周囲では、通行人が何やら騒いでいる。 でも、私には目の前の祐二の事しか考えられない。 「祐二、祐二!大丈夫!?ねぇ、しっかりして!!」 「・・・刹那、ごめん」 あ、ああ・・・血が止まらない。 祐二の顔がどんどん青くなっていく。 こんな、こんなの嫌だよ・・・。 死んじゃ嫌だ・・・せっかく、祐二と結ばれたのに・・・やっと想いが通じ合えたのに・・・。 「本当に・・・ごめんな・・・刹那」 「嫌だ・・・」 祐二の指が私の頬を撫でる。 私は、祐二の背中に手を回して、背中に刺さっている包丁の柄を握る。 「ぐはっ・・・」 包丁を祐二の背中から抜くと、傷口から血液が大量に噴き出していく。 激痛に、祐二の顔が歪む。 ごめんね、祐二、すぐ、終わるから・・・。 「刹那?・・・何を?」 祐二の表情が驚愕の色に染まる。 私は祐二の背中から抜いた包丁を、逆手に握りしめると、そのまま高く振り上げる。 グサッ。 「うあっ・・・!!」 包丁を突き立てた腹部から鮮血が噴き出る。 はっきり言って、すごく痛い。 私は、祐二を刺した包丁で、自分のお腹を刺したのだ。 「刹那、何で・・・」 「これで、一緒だから。・・・もう、離さないから」 「嫌ぁああああああ!!!!」 背後で、姫宮さんが絶叫してる。 あはは、ざまあみろだわ、なんてね。 でも、姫宮さんには感謝してる。 だって、よくよく考えてみればこれが祐二と永遠にずっといられる最善の方法なんだよね。 生きて、祐二ともっとデートとか色々したかったけど。 けれど、いつか、もしかして祐二と別れる、なんて事になるくらいなら・・・。 216 :刹那の想い 後編 ◆PLalu2rSa. [sage] :2009/04/14(火) 00 36 12 ID diqIsyRp 「愛してる」 祐二の唇を、自分の唇で塞ぐ。 すると、祐二が、私の体をきつく抱きしめてくれた。 ありがとう、祐二。 ずっとずっと、一緒だから・・・。 意識が遠のく・・・体から力が抜けていく・・・視界がぼやけていく・・・。 祐・・・二・・・。
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ミネルヴァの梟 4. 第四夜 ◆◇◆ ショッピングセンターの、西端。ガラス張りの天井のせいで、空まで大きな穴が空いているように見える。最も、この悪夢の中で見える空は、いつでも星一つ無い真っ暗闇だけど。 そしてその巨大な縦穴の底。立ち止まった私の、十数メートル前方。 そこには異形がうずくまっている。 ここからは遠くて、ライトが無ければ、私の右眼でもまだシルエットしか見えない。それは例えるなら巨大なアドバルーンのように見えた。大きなまん丸い物体が、吹き抜けホールの一階の床に、まるでふわふわと浮かぶようにして揺らめいている。一体どういう原理で浮いているのか、まだ分からない。ひょっとしたら、本当に風船みたいにガスが詰まった奴なのかも。 私は歩き出す。とにかく、あいつを殺さなくてはいけなかった。私が目覚めるためには。 背後には、もう逃げ場は無い。さっき渡った大きな穴には鉄骨がまだあったけど、戦いになればあれを渡って逃げる事なんてできるはずない。私自身、もう二度とあんな場所はごめんだった。つまり今の私は、巨大な鍵穴状の空間に捕らえられて、大きな怪物との決闘を強いられているといえる。 無意識のうちに、私はナイフを強く握り締めていた。 やがて異形の姿がはっきりと見えてくる。 そいつは確かに風船のような形だった。だけど、その外見はとても風船だなんて可愛げのあるものじゃなかった。 真っ黒な身体に、醜く膨れ上がった頭部と、それに不釣合いなほど細い首と小さな胴体。口も鼻も眼も無いのっぺらぼうなその頭の直径は、ゆうに5メートル以上はあると思う。ぬらぬらと光りながら血管を浮かび上がらせるその頭がどうやって支えられているのかと不思議に思っていたら、何のことは無い、3階の通路から4本のロープが伸びて、それがそいつの頭に突き刺さった杭に繋がっていた。こいつは風船みたいな見た目だけど、その特性は風船とは真逆だ。自分の頭の重さを自分だけで支える事ができないから、高い所からロープで吊ってもらっているんだ。 私はゆっくりと、その間にもどうやって攻撃すればいいかと考えながら、その風船頭に近付く。 その時だった。 風船頭が、眼を開けた。 のっぺらぼうだと思っていた頭は、実はのっぺらぼうじゃなかった。 丸い頭は、その面積のほとんどが、目玉で覆われていた。 今まではずっと、まぶたを閉じていたんだ。そう、それは風船じゃない。光る目玉が無数に張り付いたボール。まるでミラーボールだった。 一斉に開いた大小様々なその眼が、やっぱり一斉に、私を見た。 ざわっと鳥肌が立った。 気持ち悪いだとか、いやな感じだとか、そういう問題じゃなかった。 そいつの視線はまるで、毛虫が私の全身に卵を植えつけて孵化し続け、いくら払い落としても次から次へと毛虫が生まれて永遠に終わらないような―― 眠ろうとして布団に入って、ふと布団を捲ったら無数の蛆虫が裏側に張り付いていたような―― 鏡を見たら、自分の顔面に無数のできものが出来て、じゅるじゅると膿を溢れさせているような―― ――そんな、生理的な、本能的な嫌悪感を、私に与えた。 私は瞬間的に、頭に血が上った。 突然、許せなくなった。 こいつがここに、私の目の前に存在しているという事実が、どうしても許せなくなった。 それは、真夜中にゴキブリを見つけたとき、『殺さなければいけない』という衝動にかられるような、そういう感覚。 殺すまで、安心して眠れない。そんな感じ。 そう。 いつも、そう。 私が、怪物たちを殺す理由って、実は目を覚ましたいからだけじゃ、ない。 ただ、殺したい。 ただ、そいつの存在が、許せない。 理屈を並べても、やっぱりだめ。 嫌いなものを排除したい、という生き物の本能。 私は結局、『衝動』で怪物を殺すんだ。 ◆◇◆ 私はとにかく、走って異形の懐に飛び込もうとした。 あれだけ頭が大きいし、それは天井から吊られている。一度頭の下にさえ入ってしまえば、あとは首でもなんでも切り落とすだけだった。 ナイフを握り締めて、私は一気に間合いを詰める。 すぐに甘かった事を知った。 暗闇の中から、何かが飛来して、私の頭をかすめた。私はそれに気付いて、咄嗟に地面に転がる。次の瞬間、二撃目が正確に、さっきまで私の頭があった場所を通過した。 それは異形の腕だった。暗くて、更にずっと地面に横たえられていたから気が付けなかった。その腕は数メートルの長さがあり、まるで鞭のようにしなって私の身体を抉ろうとしたのだった。 私はすぐに立ち上がって、また走り出す。腕が今度は、上から叩きつけられようとしていた。真っ直ぐ走らずに横に飛びのいて、なんとかそれを交す。 今の回避だけで、私は息が上がっていた。予想外だった。こいつは、見た目以上に素早い。衝動に任せて飛び込んだ事を後悔した。 だけど立ち止まっていては腕の一撃を喰らうし、それは今更逃げに転じても同じことだった。私はとにかく、怪我を覚悟で怪物の小さな胴体に向かって走る。 最後の腕の一撃を、飛び込むようにジャンプしてやり過ごした。注意してさえいれば、大振りな攻撃だ。避ける事はできる。しかし地面には砂利や砂があり、スライディングした私の膝や肘の皮はべろりと剥けて、血が流れた。痛いけど、そんな事を言っている場合じゃない。 私は目の前に来た怪物の胴体……そこだけがまるで女性のようにしなやかで美しいそれに向けて、渾身の力でナイフを突き出した。 駄目だった。ナイフは僅かに突き立ったけれど、奥まで届かなかった。 硬い。想像以上だった。これじゃあいくら斬りつけてもとても殺せない。私は戦慄する。 その時、私の真上でふらふらと揺れていた頭部についた目が、一斉に閉じた。 「逃げろ。」 私の無意識が叫んで、私はそれに従った。ナイフを引き抜くと、必死に飛びのいた。 怪物の頭が落下してきた。 ロープの端は、何か巻取り機械のようになっていたのだろうか。ロープが突然緩んで、怪物の頭がその重さに任せて落ちてきた。もちろん、頭の下に居た私を押しつぶすために。 足の先が、怪物の頭に触れた。間一髪、私はまだ生きている。剥けた皮の下の肉に更に砂利が食い込んで、私はその痛みに唇を噛んで耐える。 だけど、安心はできなかった。 怪物が、今度は口を開けた。頭の表面を覆う目、その隙間を縫うようにしてすうっと切れ目が入ったかと思ったら、それが開き、紫色の口内と巨大な舌と、白い歯が見えた。その口はまるで人間の口にそっくりで、そのせいで私は更にそいつに嫌悪感を覚えた。 舌がこちらに伸びてくる。まずい。このまま舌に絡め取られたら一巻の終わりだった。私は口の中に引き込まれて、あの歯で噛み砕かれてしまうことだろう。痛い痛くないはともかく、少なくとも生きていられない事だけは確かだった。一度でも舌に捕まれば終わりだ。 私は、一瞬だけ逃げようとした。 だけど同時に、ある予感が走って、私は動きを止める。 「――――っ」 次の瞬間には、私は動いていた。 立ち上がり、ナイフを振りかざして、迫ってくる怪物の舌に突き立てた。 絶叫が上がった。 やっぱりだ。 こいつ、固いのは黒い部分だけだ。身体の表面の、皮膚だけ。口の中は、まるでレバー肉みたいに柔らかい。多分、目玉もそうなんだろう。落ちるときに目を閉じたのは、柔らかい部分が傷つかないようにするためだったんだ。 更にナイフを突き立てようとした私を、しかし強烈な衝撃が止めた。 今度は、腕だった。横薙ぎに払われた怪物の腕が、私の身体を弾き飛ばした。私は吹き抜けホールの壁際まで飛ばされ、動いていないエスカレーターの手すりに叩きつけられた。ばきんと身体のどこかで音がした。少し遅れてやってきた鋭い痛みに目を開けると、左手の手首が折れているみたいだった。小指の方向に、90度以上かくんと折れ曲がって、ぶらぶらと揺れている。 ぎゃぎゃぎゃ、と、嫌な機械音がしている。見てみると、怪物の頭がゆっくりと天井へ引き上げられるところだった。やっぱり、この吹き抜けの3階部分には何か巻き取り機械があるのだろう。どうやらそれも、怪物の意思で動いているらしい。だとしたらさっきのチャンスを逃がしてしまったのは、失敗だった。恐らくもうあいつは頭を落としたりなんてしてくれないだろう。弱点が知られてしまったからには、あいつはそれを守ろうとするはずだもの。もう攻撃はできない。 ……いや。 一つだけ、方法があるかもしれない。 「ロープ……!」 私は立ち上がり、痛む身体を引き摺って、止まったエスカレーターを上へと駆け出した。 目指すは3階。 ロープの出所。 向こうから落ちてくれないなら、こっちから落っことしてやる。 ロープを切れば、あいつは自分の頭を自分で支える事ができずに、その頭を地面に落とす。あの身体の構造からして、きっと腕だって振り回せなくなる。 あとは下まで降りて、ナイフを突き立てる。口を開けてくれないなら、目玉にだ。何回でも、何百回でも、突き立てる。死ぬまで、何度でも。 見てろ、くそったれ。 私はエスカレーターを上がりきった。だけどそのまま登ろうとして、足止めをされる。こっち側のエスカレーターは、上から崩れた瓦礫で塞がってしまっていた。ここは通れない。上に行くには、ドーナツ型になった2階通路の反対側まで行かなくちゃいけない。私はエスカレーターを後にして走り出す。 刹那、私の目の前の、ガラス張りされた落下防止の手すりが、粉々に砕けた。 何かと思ったけれど、考えるより先に、私は走った。これはほとんど勘だったけど、次の瞬間には私が居た部分のガラスが砕けた。運が良かった。 走りながら下を見ると、怪物がその長い腕を大きく振りかぶっていた。 そうか、あいつ、瓦礫の破片をこっちに投げつけたんだ。 気が付いた時には怪物の腕から、欠片と呼ぶにはあまりにも大きすぎる巨大な瓦礫が飛んできた。恐ろしい速度だった。とてもじゃないけれど、目で見て避けられる速度じゃない。 今度の狙いは正確だった。 私はとにかく伏せた。床に伏せていれば、あいつよりも私の方が位置が高いんだから、当たる可能性はかなり低くなるはずと考えた。 予想は当たっていた。だけど少しだけ、伏せるのが遅かったらしい。投げつけられた瓦礫から一本鉄筋が飛び出していて、それが私の背中をかすめた。 激痛に、思わず声が上がった。 棒状に飛び出していた金属は、まるで刃物のように私の背中の肉を鋭利に抉り取って、闇に消えていった。伏せた私の体の下に、生暖かい液体が溜まり始める。私の背中から流れ出た血だった。ひどい痛みが脳を焼く。まるで背中に焼けた鉄棒を突き刺されたような痛みだけど、なのにその痛みは不思議と冷たく鋭いのだった。 私はそのまま伏せていた。こうしていれば、怪物から私は死角になる。ほふく全身でいい、ゆっくりエスカレーターまで進んで、そしてそのままロープを切り落とす。私はじりじりと、這うようにして進み始めた。さっき剥がれた皮膚が、地面に引き摺られて更に私の肉から剥がれ落ちる。守るものの無い無防備な肉には、細かい石や砂利が無数に食い込んで、少しずつそれを抉った。 痛くて痛くて頭がおかしくなりそうだった。こんなに痛いのに、どうしてまだ私は狂ってないのかと思った。一歩進むたびに泣き声が喉の奥から漏れた。私はぼろぼろ涙を流しながら進み続けた。 その時、目の前に巨大な瓦礫が落下した。 またひとつ、今度は後ろに。 次は、頭の横だった。 「……!」 気付かれた。 あいつは直接私を狙わないで、一度上に向けて投げ始めたのだ。野球のフライみたいに。床が邪魔して届かないから、一度上に上げてから私を狙っているんだ。狙いこそ適当だろうけど、数が多すぎる。私に当たるのは時間の問題だった。頭や身体じゃなくてもいい、足にでも当たれば、もう私は動けなくなる。あとは出血多量だろうが、それとも石が頭を潰すのだろうが、どっちにしろ殺される。 私は走り出そうとして立ち上がり、転んだ。 痛みのショックで脚も腕もびくんびくんと痙攣している。立ち上がろうにも、ちゃんと言う事を聞いてくれない。きっと、出血も影響してる。 それでも私は進もうとした。手で床を引っ掻きながら、落ちてくる瓦礫からとにかく逃れようと、エスカレーターの下まで逃げようと、必死に走った。ナイフだけは離さないように、折れた左手で床や壁や瓦礫を掻いて進んだ。爪が剥がれ落ちて、指先の骨が見えたころ、私はエスカレーターの下に逃げ込んだ。ここなら上からも横からも、瓦礫で狙う事はできない。つかの間の安全地帯のはずだった。 私は腕や脚の痙攣が止まるまで待って、エスカレーターを上り始めた。 もう、私は何も考えていなかった。 痛みのせいかのか、出血のせいなのかは分からないけど、とにかく何も考えられなかった。 頭の中にはただひとつ。 「殺さないと」。 それだけだった。 殺さないと。殺さないと。 目を覚まさないと。 狂っちゃう前に。 .
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2-364-370 カノルリ 最後の夏が終わった。 あの廉がいる西浦高校に、甲子園で戦って負けた2回戦。 心の底からおめでとうと言いたかったのに悔しくて、顔を上げられなかった。 こんな女々しいはずじゃあなかったのに。 俺って情けねー。 そんな悶々とした気分でグダグダと過ごしていた時、ふとあいつの顔が思い浮かんだ。 三橋瑠里。廉の従姉妹で俺の幼馴染。 あいつ、今頃何してんだろう…。 気が付いたら辺りは夜になっていた。いつのまにか昼寝してしまったらしい。 今日は両親も弟もいないんだ…傷心の息子を一人残していくなんて 冷たい家族だよなー。まあ、今日は独りになりたかったからいいんだけどさ。 腹減ったなァ。飯どうするか…と考えていた時にチャイムが鳴った。 「はい」 「…こんばんわ」 「三橋?」 「今日おじさん達いないって聞いたから。叶ご飯食べてないと思ってさ。 これ、晩御飯の差し入れ」 「あーサンキュ。あがれば?」 「え?…うん、じゃあそうさせてもらう」 三橋はまるで自分の家のように迷いなく、うちの廊下を通って台所に辿り着いた。 当たり前だけど、こいつって俺の幼馴染なんだよな。 「うわー美味そう。これ三橋が作ったんじゃねーよな?」 「何よ。私が作ったらいけないの?文句があるなら食べなくて良いわよ」 「いやいや、ご苦労さん、いただきます」 「調子いいなあ、もう!」 あーこうやって顔を合わせるのも久しぶりだ。 ずっと野球漬けの生活だったし、俺は寮に入ってたし、うちは男女校舎違うからな。 幼馴染で、ずっと一緒で時が経ってもこいつとはずっと一緒にいると思ってた。 理由なんかなくて。でも時間は経過していくんだな。 目の前に座って黙々と飯を口にするこいつを見て、ずいぶん変わったと思う。 小さくて、華奢で。まあそれは昔から変わんねえか。雰囲気が大人っぽくなったな。 てかこいつってこんなに可愛かったっけ?うわ、俺何考えてるんだ! 急に恥ずかしくなって三橋から目を逸らす。 「あー美味いな、三橋って意外と料理上手かったんだな」 「意外とは余計!そうよ、あんたに食べさせる機会なかったけどさ」 「そか、ごちそうさん」 その後俺は何も言わずにソファーに移動して、テレビの電源を入れた。 ちょっとして三橋も隣に座って、あーお腹いっぱいなどと呟く。 数分して何か話題が無いかと考えていた時に、野球のニュースが流れてきた。 タイミングが良いのか悪いのか、アナウンサーが嬉々とした声で 西浦高校がまた1つ勝ってコマを進めたと伝えてきた。 俺は自分の夏が終わってしまった事をまた思い出して気分が暗くなり、 心の澱が重くなっていくのを感じていた。 そういやこいつ、何も言ってこないな。 いつもならドンマイドンマイ!とか背中の一つでもぶったたいてくるくせに。 「こいつらいいよなー。まだ試合やれるんだもんな。羨ましいよ」 「…」 「俺も終わりたくなかったな。しかも廉のチームに負けたんだからな…」 「…」 「情けねえよ、ホント」 「…」 「おい、何とか言えよ…俺これでも結構落ち込んでるんだぜ?」 「…」 何も言わない三橋の態度と俺の中にある焦燥感がぐちゃまぜになって苛立ってくる。 「…なんだよ、そうか、お前は廉の事応援してんだもんな。 良かったなあ、大事な従兄弟が勝って」 「そんなんじゃないわよ」 「じゃあなんで黙ってんだよ!」 「だって!…だって叶さっきから空元気のような気がしたから! …無理やり元気になって、欲しくなかった…から」 「…っ」 「ごめん」 そうぽつりと言って三橋は心底悪かったとでも言うように俯いてしまった。 あー情けない自分。女にこんな顔させてバカだ。 自分のイライラをこいつにぶつけてしまった。何で俺ってこうなんだ。 「…わりい」ぽつりと聞こえるか聞こえないか程度の声が出た。 「俺、本当に悔しくてさ。あのちっちゃかった廉が、俺についてきてばかりだった廉が ああやってすごい投手になって成長して、俺のチームに勝ったんだからなあ… 信じられないくらい悔しくてさ…」 それからは声にならなかった。 「叶」 「わりい、俺お前の前でこんな無様な姿さらしたくないんだけど」 そう言って三橋から背を向けたその瞬間、背中に暖かい感触を感じた。 それが震えながら抱きついてきた三橋だと理解するのに時間はかからなかった。 「…三橋?」 「ありきたりな慰めの言葉なんてかけたくないから…でも叶は格好良かった。 私が保証するよ。誰にも、廉にだって負けてない位の投球してた! …私が好きな、大好きな叶だったよ」 ギュっと俺のTシャツにしがみ付いて、震えながら一言一言欲しい言葉をくれる三橋の事を、 俺は心から愛しいと思い、思わず振り返ってその華奢な体を抱きしめ返した。 言いたい事を言える幼馴染だとずっと思っていた。 でも本当は自分の気持ちを誤魔化していた。 好きだったんだ、三橋の事。こんな時に気が付くなんて。 「逃げないでくれ、三橋」 「かの」 反論の言葉を聞くまいと、三橋の唇を塞いだ。 ハァと軽く息をつき唇を離すと、二人の間に出来た隙間に糸を引いた唾液がぷつと切れて 三橋の顎に落ちていくのが見えた。三橋は苦しげに、だけどぼーっと上気した顔で俺を見つめている。 俺と三橋のどちらか分からない唾液に濡れた唇が艶っぽく光って 俺は理性の壁が崩壊していくのを感じながらもう一度深く口付けた。 右手で三橋の後頭部を押さえて、左手で彼女の顎から耳の付け根を押さえる。 息苦しさで僅かに開いた唇に舌を強引に捻じ込み、絡ませ、柔らかな舌の感触を味わった。 最初は戸惑い気味だったその舌もだんだんと官能の波に飲み込まれたかのように大胆になり 俺の舌に絡ませてくる。 まるでキスというよりもお互いを食べてしまうような錯覚に陥るような口付けだった。 舌は感覚器だとどこかで見たような気がするが本当にその通りだと思う。 俺はもう我慢が出来ないと後頭部を押さえていた右手を彼女の体に落としていく。 背中、わき腹、鎖骨にそして昔より膨らんだ胸に手を這わせるとびくっと体が震えた。 女の体ってこんなにやわらけーんだな。乱暴にしたら壊れちまいそうだ。 でも今の俺には優しくしようという気持ちよりも、三橋の全てが知りたいという気持ちの方が 勝っていた。 三橋の着ているキャミソールをたくし上げるとピンク色のブラジャーが現れて その下に白い胸元が見えた。ブラジャーも無理矢理たくし上げようとしたら三橋が初めて声を上げた。 「わ、私がはずすから…」 「あ、ごめん」 我ながらマヌケな返答だ。 俯きながら後ろに手を向けてホックを外す三橋を凝視していた。 細い体だ。でも昔よりもずっと女らしい体つきでそそる。 「…叶も、脱いでよ。私だけじゃ恥ずかしいよ…」 「あ、うん、わりい」 何か俺さっきから謝ってばかりじゃねえ? 上も下も脱いでお互いに下だけ下着姿になる。俺はソファーに座りながら三橋の腕を引っ張って 向かい合わせになるように俺の膝に座らせた。 「や、こんな格好恥ずかしいよ…」 「俺しか見てないだろ」 肩甲骨に沿ってねっとりと舌を這わせ最後にきつく吸うと、鮮やかな朱の華が残った。 咲いたばかりの華をいとおしむように舌先で舐めまわし 柔らかな胸をまさぐれば、硬く立ち上がった頂点が指先に触れる。 ピンク色のソレを捏ね繰り回して、口に含むと三橋の体がしなった。 「はっ…ああ…」 まるで赤ん坊のように胸にむしゃぶりつき、先端を舌で弄って歯で軽く噛む。 その度に艶かしいけどか細い三橋の喘ぎ声が耳をくすぐって更に欲しくなる。 指が食い込むほどに強く胸をつかみ、わざと三橋から見えるように舌を出して乳首を舐る。 上目使いで三橋を見ると自分の胸を弄られる所を見ながら喘いでいる。 「や、かのう見ないでよ…!」 「見られてる方が興奮するんだろ?もうこっち濡れてるし…」 言いながら三橋の秘部に手を伸ばすと、下着の中心はもう蜜に濡れていた。 中心を何度か指で往復するとぐちゅぐちゅっと音がして膝立ちになっていた三橋は前のめりに倒れそうになる。 その両手を俺が座っているソファーの背中に置かせ、俺は無防備になった三橋の下着を そろそろと下ろしていく。 三橋の快楽を表すように下着の中心と秘部の間に透明な糸が出来ていて、 ソレを見ただけで俺は自分でも抑えられないほどに興奮していた。 くるくると指を回して花芽を探り出しその一点を執拗になぶる一方で、三橋の口内を犯す。 しとどに濡れている蜜口に1本指をつぷっと挿入し指を曲げ、 指の腹全体ですりあげるように抽挿をくりかえせば三橋の声が上がる。 「ぁぁん!や、いや…」 「すっげー濡れてる…気持ちイイ?」 「ん…ぁあ…き、きもちいいよ叶…」 指の腹で三橋の中を這い回り、また抜き差しする。 イキそうになったら浅いところまで戻って蜜口の輪郭をなぞり、呼吸が落ち着いてきたらまた奥を滅茶苦茶にかき回す。 こぽっと音をたてて三橋の秘部から愛液がとろりと零れ、俺の掌全体に愛液がべったりと付いていやらしく光っている。 目の前で恍惚の表情を浮かべて目尻を潤ませる三橋に俺は我慢出来なくなり 俺は熱く猛った自分自身を取り出し、三橋の蜜口にすりつけた。 「いいか?痛いと思うけど、我慢してくれ」 「ん…だい、じょうぶ」 「三橋」 「ん…?どうしたの」 「…俺、お前が好きだったよ。ずっと。だからお前に最初の痛みを与える名誉を俺にくれ、瑠里」 細く白い体にいきなり突き入れる。わかってはいたけれどキツイ。 「んあああぁッ!いた…っい…」 三橋は俺の首に腕を回しながら耳の横に顔を埋めている。 痛いよな。どの位痛いかなんてわかりっこねーけど処女には辛いってのは知ってる。 ゆっくりと自身が飲み込まれていく感覚に理性を手放しそうになるけど 時折聞こえる辛さを我慢する声に、俺は自分の欲望よりもこいつの痛みに同調して 三橋の呼吸が落ち着くまでずっと背中を擦ってやりながら抱きしめた。 俺の首元に埋めていた顔がもぞもぞと動き、三橋が俺の顔を覗いてきた。 「か、のう」 「大丈夫、か?」 「ん、ちょっと辛いけど、へーき」 「それは良かった。動いても、平気か?」 「うん、あのね、叶、さっき…」 俯き加減で息を吐きながら一言一言確かめるように三橋がもらした。 「さっき名前で呼んでくれたよね…?初めて、だよね、名前で呼んでくれたの。 私嬉しくて、痛くて辛いけど、そんな事どうでもよくって。嬉しい…修悟、好き…」 そう言ってぽろりと零れた涙は壮絶に綺麗で俺はなけなしの理性が瓦解するのを頭の隅で感じた。 考えるよりも先に三橋の腰をしっかり掴み、自身を奥まで突き入れた。 「んあ…あっ!修、悟」 「クッ…」 気持ちよさに全てを持っていかれそうになる。 俺は半開きになっている三橋の唇を強引に塞ぎ、舌で唇をこじ開け、口内を舐る。 対面座位の格好で腰を動かしながら、お互いの口周りがべちゃべちゃになるほどに唾液を交換する。 ぎりぎりまで引き抜きまた強く一気に突く。 その度に肌がぶつかり合う音と、三橋の喘ぎが耳を打つ。 自身の限界が近づいて来ると同時に、三橋の熱い蜜壷が激しく締めつけてきた。 「修悟、好き、だよ…!あ、ぁん!」 「俺も…ッ好きだ、瑠、里…!」 生まれてから呼ぶ事が無かった彼女の名前。 俺は目の前が真っ白になりながら今日で二度目になるその愛しい名前を叫び、爆ぜた。 ぐったりとした体を清めて、体をソファーに横たえる。 三橋がとろんとした目でこちらを伺いながら、俺の手をとり引っ張る。 うわ、と横になっている三橋の隣に倒れ転んだ。 寝そべりながら二人顔を見合わせて、気恥ずかしさに笑いあう。 「叶、さっきの言葉本当?」 「さっきのって?」 三橋は頬をぷうっと膨らませて顔を近づけてきた。 「私のこと、す、好きってアレよ、アレ!」 あまりに間近でんな恥ずかしい事言うなっつの! 「あーまあいきおいで…」 顔が赤くなるのを自覚しながら照れ隠しで言ってしまった。 「いきおいィィ!?」 「あ、いや嘘だって!叩くなよ!」 ああ髪の毛ひっぱるなよ、ハゲるだろ。 「わりいって。…好きだよ。何度も言わせんなよ、恥ずかしいんだから」 「しちゃった後に言うなんてもう、叶、言うの遅いよ!順番、逆だよ…」 目元を潤ませて見上げてくる三橋が可愛くて、俺はごめんと言いながらその唇にそっと触れた。 何度もおでこや目尻、頬に唇と顔中にキスをする。 本当はこのまま家に帰したくないけれど、そんなわけに行かないから抱きしめた体を放して開放した。 「もう遅いから、玄関まで送るから帰れよ」 「ん…」 二人でのろのろと廊下を歩く。当たり前だけど玄関なんてすぐに到着してしまう。 何か言わなければと思えば思うほど頭が混乱して。 「ね、叶」 「え?」 「叶の夏は終わっちゃったけど、私達はまだ始まったばっかりだよね? 野球と同じくらい、大切にしていこうね」 そう言ってにっこりと微笑むから、言葉よりも先に抱きしめてた。 背中で手を組んで、離すもんかってきつく。 「あったりめーだろ。幼馴染はもう終わりだ。覚悟しとけよ」 「ん、覚悟、しとく」 そうして俺達はまた唇を重ねた。 苦しかった心の澱がするすると溶けていく。 俺の野球は終わってしまったけど、同じくらい大切にしたい事がスタートするんだ。 俺は野球と同じくらいこいつを大事にするって、心の中で誓った。 完
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【名前】村前陽華(むらさき ようか) 【性別】女 【所属】科学 【能力】毒物染料(ブラックハイドランジア) レベル0(能力認定されていない(※1)) 【能力説明】 体内でアルカロイド系の有毒物質を生成する能力。毒性は主に植物毒に由来し、受容者の脳や神経へ直接干渉。 時には幻覚症状(※2)を発現させる。高度な演算を阻害することができるが、能力使用を制限することはできない。 薬理作用のあるアルカロイドも生成でき、その効能は全身に及ぶ。 [毒性]麻痺,痙攣,幻覚,筋弛緩,視覚障害,催眠,呼吸障害,…etc [薬効]鎮痛作用,老化防止,集中力及び記憶力の向上,細胞分裂の促進,…etc 手の爪の下部(間)から体外に分泌。液状化しており、空気に触れると赤色から黒色へと変化する。 用途として直接爪で皮膚を引っ掻いたり、乾燥に強いので食物に含ませたりするのも良し。最大で80種合成可能。 ※1.一部の細胞内にシアノバクテリア近種との共生が見られ、陽華に有利な条件でのアレロパシー(他感作用)が実現されている。 上記のアレロパシーは毒素の合成をバクテリアに手伝わせ、見返りに陽華自身が取り入れた栄養分をバクテリアに供給する といった共生関係を意味している。 能力認定されていないが、今後の方針によってはレベル3の原石扱いになりかねない。 ※2.強固なPR(パーソナルリアリティ)を持たない者は常に幻覚を見ることになる。幻覚から覚醒する時間もPRに依存し、 強い者で0~10分、弱い者で2日程幻覚を見る。幻覚の内容は毒素の種類に依ると同時に、受容者の精神状態にも依存する。 動揺している場合は、動かない物が動いているような錯覚が頻繁に見られる。安定している場合でも辺り一面チカチカ光り始め、 見えないはずの物がそこに現れるといった幻覚を見続ける。 【概要】 柵川中学から霧ヶ丘女学院に進学。高校2年生。村前菖蒲の実姉。風紀委員であり、輝石ノ森工業高校内の支部に配属。 10代前半で合気道を極め、小柄な体格で体重が3倍近くある大男を投げ飛ばしたり、関節技で捻じ伏せたりする。 また身軽さを生かして切り返し時の反動の少なさで相手を翻弄し、2m以上の跳躍で攻撃をヒラヒラ躱すなど、 近接戦・空中戦に特化しており、単純な戦闘能力は風紀委員の中でも突出して高い。 風紀委員となった理由は、自分の紛い物の能力がどれだけ他の学生の持つ能力に匹敵するか確かめるためである。 能力開発も割と熱心に行っているが、超能力ではないのが原因で成績は常に下の中。 自分だけ特別視されるのも嫌であるためカリキュラム自体に文句を言うことはないが、レベルに関しては些か不満を抱いている。 平安時代から続く村前家の15代目当主候補の筆頭であり、高校卒業後に学園都市から出る手筈になっている。 現在の状況には満足しているつもりだが、自由闊達に青春を謳歌する妹や友人達との別れを惜しむあまり、 このまま学園都市に残りたいという気持ちも芽生え始めている。 性格は明るいが、自然な笑顔を作ることができない。本当に辛い時は一人陰で泣く場面が多い。 他人の痛みは自分の痛みと考えて行動することがあり、感情的で熱くなりがち。 妹の菖蒲の背中に覆い被さること(おんぶ?)が日課という重度の妹依存症でもあり、菖蒲に万が一のことがあれば修羅と化すことがある。 また低体温(34℃)や食中毒耐性などの特殊な体質も持っているが、本人自身あまり興味がなく、周りの人間も知らない。 【特徴】 身長149㎝,体重39㎏。黒髪ツインテール。右目は黒色、左目は緑色のオッドアイ。 端正な顔つき。少し痩せ気味。基本霧ヶ丘の制服を着ているが、近未来風の服装に強い憧れを抱いている。 両腕には赤黒く染まった包帯が巻かれている(毒の分泌が腕全体からなると思わせ、戦闘を優位に運ぶ切欠を作っている) また支部内では爪の手入れを頻繁に行っている。 【台詞】 ※学校以外では基本似非関西弁を使う。名前は平仮名表記。 「ヤダ~~!!あやめが学校やめるいうならウチも退学するぅ~!!一生寄生し続けたるぅ~~!!」 「やっぱ良いな、って思うわココ。そらぁすったもんだも多いんやけど、ウチだけ認めたらそれで万事解決やろ?」 「ウチ体力ないし、汗かきとうないし、夏やし。……最後は余計やったかもな。―――ま、そやから一撃で沈めたるわ」 【SS使用条件】 特に無し